ほうれい線が気になる、小鼻の横が凹んで老けて見える、口元が出て見えるといったお悩みを抱えていませんか。こうした悩みに対して、近年注目されているのが貴族ヒアル（鼻翼基部ヒアルロン酸注射）です。鼻の横にある凹みを補うことで、顔のバランスを整え、自然な若返り効果が期待できる施術として人気を集めています。

本記事では、貴族ヒアルの基本的な仕組みから、期待できる効果、リスクや失敗例、そして失敗しないための注意点まで詳しく解説します。この記事を読むことで、貴族ヒアルがご自身の悩みに適しているかを判断し、安心して施術を検討するための知識を得ることができます。

貴族ヒアルとは

貴族ヒアルとは、鼻の横、小鼻の付け根あたりの凹んだ部分にヒアルロン酸を注入する施術のことを指します。この部分を鼻翼基部と呼び、ここにボリュームを持たせることで、ほうれい線や口元のバランスを改善することができます。

定義と注入する部位

貴族ヒアルという名前は、この部位にボリュームがあると品のある顔立ちに見えることから名付けられました。鼻翼基部は、鼻の小鼻の横、上唇の少し上あたりに位置します。この部分が凹んでいると、ほうれい線が深く見えたり、口元が前に出て見えたりする原因となります。

施術では、この鼻翼基部にヒアルロン酸を注入することで、失われたボリュームを補います。ヒアルロン酸はもともと人間の体内に存在する成分で、アレルギー反応のリスクが非常に低く、安全性の高い充填材として広く使われています。

注入箇所は左右対称に、少量ずつ丁寧に行われます。注入量は個人差がありますが、片側0.5〜1cc程度が一般的で、比較的少量でも効果を実感できることが多いです。

貴族ヒアルと他の治療の違い

ほうれい線を改善する方法としては、ほうれい線に直接ヒアルロン酸を注入する方法や、糸リフト、フェイスリフトなどの手術もあります。貴族ヒアルは、ほうれい線に直接注入するのではなく、その原因となる鼻翼基部の凹みを補うアプローチです。

ほうれい線に直接ヒアルロン酸を注入する方法は、溝を埋める効果はありますが、根本的な骨格や支持力の問題には対処できません。一方で貴族ヒアルは、ほうれい線の起点となる凹みを補うことで、顔全体の立体感とバランスを整えることができます。

糸リフトやフェイスリフトは、たるみを引き上げる効果が高いですが、ダウンタイムが長く、費用も高額です。貴族ヒアルは切開を伴わない注射のみの施術なので、ダウンタイムが短く、比較的手軽に受けられる点が大きな違いといえます。

貴族ヒアルが向いている方

貴族ヒアルは、以下のような悩みを持つ方に適しています。まず、鼻翼基部が凹んでいて、その影響でほうれい線が目立つ方です。また、口元が前に突出して見える、いわゆる口ゴボの印象を和らげたい方にも効果的です。

小鼻が横に広がって見える、顔に立体感が欲しい、若々しい印象を取り戻したいという方にも向いています。加齢によって骨格が萎縮したり、脂肪や筋肉の支持力が低下したりすると、鼻翼基部の凹みが目立ちやすくなります。

一方で、骨格そのものに大きな問題がある場合や、極端にたるみが進行している場合には、ヒアルロン酸注入だけでは限界があります。このような場合は、手術など他の治療法と併用することも検討が必要です。

貴族ヒアルの効果

貴族ヒアルを受けることで、どのような見た目の変化が期待できるのでしょうか。ここでは、施術によって得られる具体的な効果と、その持続期間について詳しく見ていきます。

見た目の変化（鼻と口元）

貴族ヒアルの最大の効果は、ほうれい線が目立ちにくくなることです。鼻翼基部を補うことで、皮膚や筋肉の支持が改善され、ほうれい線の起点となる凹みが解消されます。その結果、ほうれい線の影が薄くなり、若々しい印象になります。

また、口元の突出感が緩和されるのも大きなメリットです。鼻翼基部にボリュームが出ることで、相対的に口元が引っ込んで見えるため、横顔のラインが美しくなります。口ゴボで悩んでいた方にとっては、自然な仕上がりで改善が期待できます。

さらに、顔全体の立体感が増し、小鼻の広がりも目立ちにくくなります。鼻翼基部が整うと、鼻筋が通って見え、顔全体のバランスが良くなるため、メイクのノリも良くなり、自信を持てる表情になります。

施術直後から効果を実感できるのも貴族ヒアルの特徴です。ただし、注入直後は多少の腫れやむくみが出ることもあるため、最終的な仕上がりは数日から1週間ほどかけて落ち着いてきます。

持続期間

貴族ヒアルの効果は永続的ではありません。使用するヒアルロン酸の種類や個人の体質によって異なりますが、一般的には半年〜1年程度の持続期間が期待できます。ヒアルロン酸は体内で徐々に吸収されるため、時間とともに効果が薄れていきます。

効果を維持するためには、定期的なメンテナンスが必要です。初回施術後、半年〜1年ごとに再注入を行うことで、理想的な状態をキープできます。ただし、繰り返し注入を行う場合でも、過剰な注入は不自然な仕上がりや合併症のリスクを高めるため、医師と相談しながら適切な量を守ることが大切です。

また、注入後の経過を見て、左右差や形状に違和感がある場合には、修正を行うことも可能です。ヒアルロン酸はヒアルロニダーゼという酵素で分解できるため、万が一仕上がりに満足できない場合でも、元に戻すことができる安心感があります。

貴族ヒアルの施術と注意点

貴族ヒアルの施術は、どのような流れで行われるのでしょうか。また、施術を受ける際にはどのようなリスクや注意点があるのかを理解しておくことが重要です。ここでは、施術の流れと主なリスク、費用についてご説明します。

カウンセリングから施術までの流れ

貴族ヒアルの施術は、まずカウンセリングから始まります。医師が顔の状態を診察し、鼻翼基部の凹み具合、ほうれい線の深さ、顔全体のバランスなどを確認します。このとき、患者さんの希望や悩みをしっかりと聞き取り、適切な注入量や注入部位を決定します。

施術当日は、まず洗顔を行い、メイクを落とします。その後、痛みを軽減するために表面麻酔クリームを塗布し、10〜15分ほど待ちます。麻酔が効いたら、医師が注射器を使って鼻翼基部にヒアルロン酸を丁寧に注入していきます。

施術自体の所要時間は、麻酔を含めて30分〜1時間程度です。注入後は、医師が左右のバランスを確認し、必要に応じて微調整を行います。施術後はすぐに帰宅でき、日常生活にもほとんど支障はありません。

ただし、注入直後は腫れやむくみ、内出血が出ることがあります。これらは数日から1週間程度で自然に落ち着くことがほとんどですが、大切な予定の前には余裕を持って施術を受けることをおすすめします。

副作用

貴族ヒアルは比較的安全な施術ですが、リスクや副作用がゼロではありません。主な副作用として、施術直後の腫れやむくみ、内出血が挙げられます。これらは一時的なもので、通常は数日から1週間程度で改善します。

注入量が多すぎたり、注入位置が不適切だったりすると、左右差が出たり、不自然な膨らみが生じたりすることがあります。また、稀ではありますが、ヒアルロン酸が血管内に入ってしまうと、血流障害を起こし、皮膚壊死や視力障害などの重篤な合併症につながる可能性もあります。

これらのリスクを避けるためには、経験豊富な医師を選び、信頼できるクリニックで施術を受けることが何よりも重要です。カウンセリングの際には、施術のリスクや副作用についてしっかりと説明を受け、納得したうえで施術に臨みましょう。

また、施術後は激しい運動や入浴、飲酒など、血流が良くなる行為は控えることが推奨されます。こうした術後ケアを守ることで、副作用のリスクを最小限に抑えることができます。

費用相場と施術後のケア

貴族ヒアルの費用は、クリニックや使用するヒアルロン酸の種類、注入量によって異なります。料金相場としては、両側で5万円〜15万円程度が一般的です。ヒアルロン酸の種類によって持続期間や仕上がりが変わるため、費用と効果のバランスを考えて選ぶと良いです。

施術後のケアとしては、まず注入部位を強く押したり、マッサージしたりしないことが大切です。ヒアルロン酸が定着する前に圧をかけると、形が崩れたり、左右差が出たりする原因になります。洗顔やメイクは当日から可能ですが、優しく行うよう心がけてください。

腫れや内出血がある場合は、冷やすことで症状を軽減できます。ただし、氷を直接当てるのではなく、タオルで包んだ保冷剤などを使いましょう。また、施術後数日間は、飲酒や激しい運動、長時間の入浴、サウナなど、血行を促進する行為は避けることが推奨されます。

もし異常な腫れや痛み、違和感が続く場合には、すぐに施術を受けたクリニックに連絡し、医師の診察を受けることが重要です。早期の対応が、合併症を防ぐ鍵となります。

まとめ

貴族ヒアルは、鼻翼基部にヒアルロン酸を注入することで、ほうれい線や口元のバランスを自然に改善できる施術です。メスを使わず、ダウンタイムも短いため、手軽に受けられる若返り治療として人気があります。ただし、過剰な注入や不適切な施術はリスクを伴うため、信頼できる医師のもとで、しっかりとしたカウンセリングを受けることが大切です。

この記事でご紹介した効果やリスク、注意点を参考に、ご自身の悩みに貴族ヒアルが適しているかを判断し、納得のいく選択をしてください。美しく自然な仕上がりを手に入れるために、まずは専門のクリニックでカウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。