ニキビ跡のクレーターはお肌が凸凹に見えてしまい、メイクで隠すことが難しいため、コンプレックスに感じる方も多くいる肌悩みです。

洗顔や美容化粧水などを使用してもなかなか改善しないのですが、「できれば自力で治す方法を知りたい」と考えている方も多いでしょう。とはいえ、自力で治すには正しいセルフケア方法の実践が大切です。

この記事では、ニキビ跡がクレーターになる原因や種類、クレーターを予防するケア方法を詳しく解説します。クレーターに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

ニキビ跡のクレーターは自力で治すのは無理

ニキビ跡のクレーターは、自力で治すことは困難です。

クレーター肌は、皮膚の奥深い層までダメージを受けている状態であり、自然治癒だけで元の肌状態に戻ることはできません。

クレーターになる前のニキビ跡であれば自力で治せる可能性はあります。肌のターンオーバーを促す日々のスキンケアを行い、ニキビ跡が目立ちにくい状態まで戻せるでしょう。

しかし、一般的なセルフケア用品は、肌表面の角質層に効果を得られても、肌内部まで成分を届けられません。そのため、セルフケアで完治させるのは不可能なのです。

クレーター肌になる原因

クレーターになる原因は、主に以下の3つです。

それぞれ詳しく解説します。

【ニキビ跡】

ニキビ跡のクレーターは、ニキビの炎症が進行し、毛穴の周りの組織が破壊された状態です。

クレーター部分は、肌の奥深くまでダメージが及び、皮膚が大きく凹んでしまい、クレーターのように見えます。

また、クレーター肌はニキビの治療をしなかったり、ニキビを潰して刺激を与えたりすることで、さらに肌ダメージが残ることも原因です。

【肌のたるみ】

肌の弾力やハリを維持するために必要なコラーゲンやエラスチンは、加齢とともに減少していく成分です。

これらの成分が減少すると肌のたるみが著しくなり、結果的に毛穴のたるみにつながります。引き締まっていた毛穴が広がってしまうことで、毛穴が目立ち、クレーターのように見えてしまうのがクレーター肌の原因です。

ニキビ跡のクレーターとは異なり、加齢とともに起こりやすくなるため、適切な肌ケアが大切になります。

【肌の乾燥】

紫外線や加齢、不適切なスキンケア、洗顔のし過ぎによる皮脂の欠乏などが原因で、肌の乾燥が引き起こされます。

肌が乾燥すると外部刺激から肌を守るバリア機能が低下するため、少しの刺激で肌トラブルが起こりやすくなるのです。

肌のターンオーバーも乱れ、ニキビによる炎症が長引くと、治るまで時間がかかる場合があります。炎症が長く続くにつれて、肌の奥深い層までダメージを与え、クレーター肌になってしまいます。

ニキビ跡の種類は3つ

ニキビの炎症が強く長引いてしまうと、肌の奥深い層までダメージが及び、ニキビ跡として残る場合がありま

このニキビ跡の種類は、「赤み」「色素沈着」「クレーター」の3つであり、それぞれに適した治療法が異なるのが特徴です。

【赤みタイプ】

赤みのあるニキビ跡は、肌に炎症が残っている状態です。

肌が炎症すると皮膚の表面が薄くなり、毛細血管の血液成分が赤みとなって見えてしまいます。

また、ニキビの炎症による肌の刺激が原因で、メラニン色素が赤色に沈着している場合もあるでしょう。

赤みのある部分はニキビが治ったとしても、肌がダメージを負っている状態のため、刺激を与えないように注意が必要です。【1】

【色素沈着タイプ】

色素沈着のあるニキビ跡は、ニキビが治った後にシミのような茶色の色素が残った状態です。

ニキビによる炎症で肌がダメージを受けると、シミのもとになる黒色の色素が大量に生成されます。結果として、ニキビ跡が色素沈着してしまうのです。

長年、色素沈着したニキビ跡はセルフケアで治すことが難しいため、クリニックに相談することをおすすめします。【2】

【クレータータイプ】

クレーターとは、ニキビの炎症によるダメージが肌の奥深い層まで進んでしまい、組織を破壊してしまった状態です。肌に凹凸が生まれ、元の肌に戻らなくなった状態でもあります。

肌の再生を促すターンオーバーは、肌の奥深い層ではおこなわれません。そのため、破壊された部分は、凹んだままになります。

クレーターは深さや凹み方によって、4つのタイプに分けられます。

肌へのダメージが浅い層であるほど、セルフケアで改善できる可能性はあります。しかし、クレーターのように、真皮層までダメージが及んでいる場合は自力で治すのは難しいでしょう。

ニキビ跡からクレーターを予防するケア方法

ニキビ跡のクレーターを自力で治すのは困難ですが、予防するケア方法はあります。それは、主に以下の5つです。

それぞれの方法について、詳しく解説します。

【ニキビに刺激を与えない】

まずは、ニキビを悪化させないことが大切です。

ニキビができると、潰したりメイクで隠したりと刺激を与えてしまう人も多いでしょう。しかし、何度もニキビを触ると手に付着した細菌が入り、炎症を悪化させる可能性があります。

また、基本的にメイクは問題ありませんが、清潔なメイク道具や低刺激の化粧品を選ぶのが大切です。

気になるかもしれませんが、できるだけニキビ部分は触れないよう意識し、清潔を保つようにしましょう。

【丁寧に洗顔をおこなう】

ニキビの炎症を悪化させずニキビ跡を残さないためにも、適切な方法で丁寧に洗います。

洗顔は必ず手を清潔にすることが大切です。また、以下のポイントを意識しましょう。

• 32度前後のぬるま湯を使用する
• クレンジングは肌に優しく馴染ませながら、メイクを落とす
• 洗顔料はしっかりと泡立て、肌を優しく包み込むように洗う
• 洗い残しがないように丁寧に洗う
• 洗顔後の水分は清潔なタオルを使用する

強く擦らずに優しく丁寧に洗顔をおこない、肌の清潔を保ちましょう。

【しっかりと保湿する】

肌の乾燥や紫外線は、肌のバリア機能を低下させ、外部刺激に敏感になり、肌トラブルを引き起こしやすくなります。

そこで、洗顔後はすぐに、肌にうるおいを与える化粧水や油分を補給する乳液、クリームなどを使用し、肌をしっかりと保湿しましょう。

正しい分量を使用し、優しく肌に馴染ませるように使用することが大切です。また、日焼け止めや日傘、帽子などを活用することで、紫外線を対策しましょう。

【規則正しい生活を送る】

睡眠不足や不摂生な食事などの生活は、肌のターンオーバーの乱れにつながります。その結果、肌のバリア機能が低下し、ニキビができやすい肌になってしまうのです。

しっかりと睡眠がとれると、良い肌の状態を保つことができるでしょう。

また、ビタミン類が含まれた野菜や果物を積極的に食べるのを中心に、栄養バランスの良い食事が大切です。

ビタミン類には多くの種類があり、皮脂の分泌を調整するもの、抗酸化作用があるものなどがあります。体内に溜めておけない成分のため、日々の食事から積極的に摂ることが大切です。

【肌に合った基礎化粧品を使う】

ニキビ跡からクレーターになるのを予防するには、肌の状態に合わせた基礎化粧品を選ぶことが大切です。

ニキビがある肌には、肌のターンオーバーを活性化させる成分が含まれた基礎化粧品を使用します。

成分とその効果については、以下の表を参考にしてください。

ターンオーバーを活性化できる基礎化粧品を選び、ニキビ跡を残すことのない肌状態を整えていきましょう。

まとめ

ニキビ跡のクレーターは、肌の奥深い部分の組織が破壊されている状態のため、自分で治すことは難しい状態です。

日頃からニキビに刺激を与えないように注意し、肌の清潔を保つことや規則正しい生活を送ることで、肌のターンオーバーを促し、ニキビの悪化を防ぎましょう。

当クリニックでは、ニキビ跡のクレーター治療として、ポテンツァとダーマペン、QスイッチYAGレーザーを取り扱っております。患者さんの症状に応じて、適切な治療方法をご提案させていただきます。

ご予約はLINEで承ります。まずは気軽にお友達登録してみてくださいね。

参考文献

[1]健栄製薬

【医師監修】ニキビ痕の赤みを消す方法はある？作らないための予防法も紹介

https://www.kenei-pharm.com/lumild/column/dry_skin/column33/

[2]健栄製薬

【医師監修】ニキビ痕の色素沈着を消す方法はある？原因と適切なケア方法を紹介

https://www.kenei-pharm.com/lumild/column/dry_skin/column13/