【医師監修】ウゴービとゼップバウンドどっちが痩せる?特徴・効果・選び方をわかりやすく解説|M&B美容皮フ科クリニック|東大阪市の美容皮膚科

〒577-0056 大阪府東大阪市長堂1-2-1 A+FUSEビル5F

美容トピックス TOPICS

【医師監修】ウゴービとゼップバウンドどっちが痩せる?特徴・効果・選び方をわかりやすく解説

1. ウゴービとゼップバウンドの違いを徹底解説


1-1 ウゴービとは?GLP-1受容体作動薬の特徴と効果

ウゴービという名前を耳にしたことはあるけれど、実際にどんな薬なのか、いまいちピンとこない方も多いのではないでしょうか。

ウゴービは、「GLP-1受容体作動薬」と呼ばれる種類の注射薬です。もともとは2型糖尿病の治療薬として開発されましたが、最近ではその“体重を減らす効果”に注目が集まり、肥満治療にも広く使われるようになっています。


GLP-1は、食事をとったときに体内で分泌されるホルモンの一つ。これが脳に「もうお腹いっぱいだよ」と伝えたり、胃の動きをゆっくりにしたりして、自然と食べすぎを防ぐように働きます。ウゴービは、このGLP-1の作用を強めることで、食欲を抑え、血糖値の上昇も抑制してくれます。


たとえば、週1回の注射で継続的に使用すると、無理な食事制限をせずとも「自然と食欲が減った」と感じる人も少なくありません。アメリカの臨床試験では、ウゴービを使った人の体重が平均15%前後も減少したという報告もあります。


つまり、ウゴービは「食欲を抑えて自然に痩せやすくする」ことを助ける薬。今までダイエットで何度も挫折してきた方にとって、大きな味方になってくれる存在です。



1-2 ゼップバウンドとは?GIPとの二重作用による減量効果とは


ゼップバウンドは、2024年に日本でも登場した新しいタイプの注射薬です。ウゴービと同じように体重減少が期待できるお薬ですが、決定的に違うのは「作用するホルモンが2つある」という点です。


ウゴービがGLP-1というホルモンだけに作用するのに対し、ゼップバウンドはGLP-1とGIPという2種類のホルモンに働きかけます。このGIPは、血糖コントロールに加えてエネルギーの代謝にも関わっていて、食後のインスリン分泌を助けるだけでなく、体脂肪の燃焼にも関与していると考えられています。


つまり、ゼップバウンドは「食欲を抑える力+代謝を高める力」をあわせ持った薬なのです。


2025年に報告された国際的な研究でも、ゼップバウンドを使用したグループはウゴービを使ったグループよりも、平均して約4.8kg多く体重が減ったというデータがあります。減量を目的に薬を検討している方にとって、この違いは見逃せないポイントです。


1-3 ウゴービとゼップバウンドの基本的な作用の違い

ここまで読んで、「ウゴービとゼップバウンド、どちらもよさそうだけど、結局何が違うの?」と思った方もいるかもしれません。そこで、基本的な違いを表で整理してみました。




どちらも週に1回の注射で続けやすいという点は共通ですが、「より強力に体重を落としたい」ならゼップバウンド、「副作用の少なさや心血管への安心感を優先したい」ならウゴービ、というように選ぶ基準が異なります。






2. 最新データで比較!ウゴービとゼップバウンドの減量効果


2-1 メタ解析が示すウゴービとゼップバウンドの体重減少率

「どっちがより痩せられるの?」――この問いは、多くの方が最も気になるポイントではないでしょうか。実際に痩せるかどうかは、薬を選ぶうえで非常に大切な指標です。


2025年に発表された最新のシステマティックレビュー(複数の研究をまとめた分析)では、ウゴービ(セマグルチド)とゼップバウンド(チルゼパチド)の減量効果が直接比較されました。

解析対象となったのは、2万8,000人以上の2型糖尿病患者を含む4つの研究です。


結果は明らかでした。


✅ウゴービを使用したグループの平均体重減少率:−7.3%

✅ゼップバウンドを使用したグループの平均体重減少率:−11.4%


差は約4.1ポイント。体重60kgの人なら、ウゴービで約4.4kg、ゼップバウンドで約6.8kgの減量が見込める計算です。

つまり、ゼップバウンドのほうがより強力な減量効果を示していることが、データからも裏付けられています。



2-2 ゼップバウンドがウゴービよりも効果的とされる理由


なぜゼップバウンドのほうが効果が高いのでしょうか?

その理由は「作用するホルモンの違い」にあります。


ウゴービはGLP-1というホルモンにのみ作用しますが、ゼップバウンドはGLP-1に加えてGIPというホルモンにも働きかけます。GIPは、食後のインスリン分泌や脂肪代謝に関わる重要なホルモンです。つまり、ゼップバウンドは「食欲を抑える」だけでなく、「脂肪を効率よく燃やす」方向にもサポートしてくれるのです。


また、ゼップバウンドは用量が上がるほど効果が高くなるという“用量依存性”も明らかになっています。とくに10mgや15mgの高用量では、5mgやウゴービと比べて明らかに強い減量効果が報告されています。



2-3 「どれくらい痩せる?」を実感値で比較


「パーセンテージじゃイメージしにくい…」という声もありますよね。

そこで、具体的な体重(kg)で比較してみましょう。





これはあくまで平均値ではありますが、「同じ努力をするなら、より痩せやすい薬を使いたい」と感じる方には、ゼップバウンドは非常に魅力的な選択肢です。








3. 副作用も重要!ウゴービとゼップバウンドのリスク比較


3-1 ウゴービに多い副作用とその頻度


減量効果があるとはいえ、副作用が強ければ安心して使えませんよね。ウゴービを使うと、どんな副作用が起こるのでしょうか。


ウゴービで多く報告されている副作用は、胃腸に関わる症状です。

【代表的なものは以下のとおりです。】


✅吐き気(悪心)

✅食欲不振

✅下痢

✅便秘

✅腹部膨満感


これらの症状は、治療初期や投与量が増えたタイミングで起こりやすく、多くの場合は軽度〜中等度。時間の経過とともに自然におさまってくることが多いです。


ただし、人によっては継続が難しくなるほどつらいと感じるケースもあるため、医師の指導のもとで少しずつ増量するステップが大切です。



3-2 ゼップバウンドの副作用は?用量との関係にも注目


ゼップバウンドもウゴービと同様、胃腸症状が主な副作用です。ただし、作用するホルモンが2つであるぶん、体への影響もやや強く出る傾向があります。


特に、高用量(10mgや15mg)になると副作用の頻度が上がるというデータがあります。

研究によると、以下のような傾向が見られました。




ゼップバウンドは効果が強い分、副作用も「パワー型」。使い始めは慎重な調整が欠かせません。



3-3 「副作用が不安」な人に伝えたい選び方のヒント


「効くけど副作用が心配……」という方は少なくありません。そんな方へ、薬を選ぶときのポイントをお伝えします。


まず、「副作用を最小限に抑えたい」方には、ウゴービのほうが向いている場合があります。

逆に、「少しぐらいの副作用には耐えられるから、とにかく痩せたい」という方には、ゼップバウンドの高用量が適しているかもしれません。


どちらの薬も、急に高い用量から始めるのではなく、段階的に増やしていくことが基本です。途中で体調が悪くなったらすぐに中止できるよう、医師のサポートを受けながら使うのが大前提です。





4. あなたはどっち?ウゴービとゼップバウンドの向いている人


4-1 体重重視ならゼップバウンド、心臓病リスクがあるならウゴービ

ウゴービとゼップバウンド、どちらにも優れた効果がありますが、「どちらが自分に合っているのか?」という視点はとても大切です。


もしあなたが「とにかく体重をしっかり落としたい」というタイプなら、ゼップバウンドが有力な選択肢です。複数の研究でも、ゼップバウンドの方がウゴービよりも減量効果が大きいという結果が出ています。


一方で、心血管疾患のリスクがある方や、すでに病歴がある方には、ウゴービがより安心な選択かもしれません。

ウゴービ(セマグルチド)は、心血管イベントの発症を減らすという有効性がすでに臨床試験で示されています。高血圧や高コレステロールなどの持病がある方には、その点が大きなメリットです。



4-2 日常生活や自己注射への抵抗感から考える選び方

どちらの薬も「週1回の自己注射」が基本です。けれど、実際に使うとなると、


✅「注射はどうしても苦手…」

✅「手先が不器用で不安…」


という声もよく聞かれます。


注射のしやすさはどちらも工夫されており、ペン型の使いやすい設計になっていますが、ゼップバウンドは用量が変わるにつれて自己管理がやや複雑になることもあります。

また、初期段階では胃腸の不調が起きやすいため、「体調に波があると困る」「仕事に影響したくない」という方は、副作用が少なめのウゴービから始めるという選択も良いでしょう。


4-3 医師に相談すべきチェックポイント

「結局、自分では決めきれない…」という場合は、以下の3つのポイントを整理して医師に相談するとスムーズです。





これらを整理して伝えると、医師もあなたにぴったりの薬を提案しやすくなります。





まとめ|ウゴービとゼップバウンド、どちらが今のあなたに合っているかを見極めよう


ここまで、ウゴービとゼップバウンドの違いを徹底的に見てきました。

どちらも注目の医療用ダイエット薬であり、それぞれに強みと特徴があります。


ウゴービは、GLP-1の作用で自然と食欲を抑え、心血管リスクがある人にも安心して使える点が魅力。副作用も比較的穏やかです。


ゼップバウンドは、GLP-1とGIPのダブル作用で、より強力な減量効果が期待できます。ただし、用量が上がると副作用もやや増える傾向があります。


どちらを選ぶかは、あなたの目的・体調・ライフスタイルによって変わります。

「とにかく痩せたい」「副作用はできるだけ避けたい」「持病があるから慎重に選びたい」など、優先したいことを整理して、信頼できる医師と一緒に判断していくことが大切です。


そして何より、薬に頼るだけでなく、生活習慣の見直しや前向きな行動の積み重ねが、理想の自分に近づくカギです。

CONTACT

まずはお気軽にLINEでご相談ください!

費用は
どのくらい?

ダウンタイムは?

美容医療
初心者でも
大丈夫?

何回
通えばいい?

どの治療が
いいか
分からない

この記事を監修したドクター

岩田 亮一

Ryoichi Iwata,MD,PhD

資格・所属学会

  • 医学博士
  • 日本脳神経血管内治療学会 専門医・指導医
  • 日本がん治療認定医機構 認定医
  • 日本認知症学会
  • 日本脳神経外科学会 専門医・指導医
  • 日本脳卒中学会 専門医・指導医
  • 日本頭痛学会 認定医・指導医
  • 日本抗加齢医学会

略歴

平成18年 4月
関西医科大学附属滝井病院 研修医
平成20年 4月
岸和田市民病院脳神経外科 医員
平成22年 4月
関西医科大学附属病院脳神経外科 病院助教
平成28年 4月
関西医科大学附属病院脳神経外科 助教
令和元年 9月
関西医科大学附属病院脳神経外科 講師
令和 2年 4月
関西医科大学附属病院脳神経外科 非常勤講師
令和 2年12月
いわた脳神経外科クリニック

授賞歴

平成27年 5月
第13回 櫻根啓子賞受賞
令和 2年 4月
第28回 佐々木千枝子賞
令和 2年
第26回 日本脳神経外科学会奨励賞受賞
この記事を監修したドクター

岩田 亮一

Ryoichi Iwata,MD,PhD

資格・所属学会

  • 医学博士
  • 日本脳神経血管内治療学会 専門医・指導医
  • 日本がん治療認定医機構 認定医
  • 日本認知症学会
  • 日本脳神経外科学会 専門医・指導医
  • 日本脳卒中学会 専門医・指導医
  • 日本頭痛学会 認定医・指導医
  • 日本抗加齢医学会

略歴

平成18年 4月
関西医科大学附属滝井病院 研修医
平成20年 4月
岸和田市民病院脳神経外科 医員
平成22年 4月
関西医科大学附属病院脳神経外科 病院助教
平成28年 4月
関西医科大学附属病院脳神経外科 助教
令和元年 9月
関西医科大学附属病院脳神経外科 講師
令和 2年 4月
関西医科大学附属病院脳神経外科 非常勤講師
令和 2年12月
いわた脳神経外科クリニック

授賞歴

平成27年 5月
第13回 櫻根啓子賞受賞
令和 2年 4月
第28回 佐々木千枝子賞
令和 2年
第26回 日本脳神経外科学会奨励賞受賞