「ウゴービって本当に効果あるの?」
そんな不安を抱える方へ。話題の肥満治療薬ウゴービは、体重減少だけでなく血圧や血糖の改善、心臓病リスクの低下も期待できる注目の選択肢です。
※「処方される病院がわからない」方へ
私たちM&B美容皮フ科クリニックでも、ウゴービを処方しております。
目次
1. 肥満治療薬 ウゴービで痩せるメカニズムと効果の本質
「ウゴービって流行ってるけど、どうやって痩せるの?」「他のGLP-1と何が違うの?」 このセクションでは、ウゴービ(Wegovy)の仕組みと、その特徴的な“効果の出方”についてわかりやすく解説します。
1-1 GLP-1受容体作動薬としての働き
ウゴービは、GLP-1受容体作動薬の一種で、有効成分は「セマグルチド」です。 この薬は、脳・胃・膵臓に働きかけて、自然な食欲の低下・血糖値の安定・インスリンの分泌促進といった効果をもたらします。
特に注目すべきは「脳の満腹中枢」に作用する点です。 食事量が減っても無理な空腹感を感じにくく、ストレスなく体重減少が目指せます。
また、胃の動きをゆっくりにすることで、食後の血糖値上昇を抑える働きもあります。 これにより「食べても太りにくい体内環境」へと近づけるのがウゴービの大きな特徴です。
1-2 「食欲が自然に減る」その理由
GLP-1は本来、私たちの体内でも作られているホルモンです。 食事をすると小腸から分泌され、「もう満腹だよ」と脳に伝えます。
ウゴービの有効成分セマグルチドはそのホルモンの“作用時間を長く、強くしたバージョン”で、週1回の注射でも持続的に食欲を抑える効果があります(Lau et al. 2015)。
実際にWilding et al. (2021)の研究では、治療68週で平均14.9%の体重減少が報告されました。
また、86.4%の患者が5%以上減量。過半数は、15%以上体重を落としました。
目安として、160cm・体重90kgの方が、5~20%減量した場合のBMIや分類は、このようになります。
2. 肥満治療薬 ウゴービの効果を示す研究データ
「ウゴービは本当に効くの?」「何キロ痩せるの?」「血圧や血糖も改善するの?」 ここでは、海外の医学論文で報告された信頼できる臨床データを元に、ウゴービの効果をわかりやすく解説します。
2-1 体重とウエスト
最も注目されているのが、ウゴービによる体重とウエストの変化です。 2021年に発表されたWilding et al. (2021)の研究では、下記のような結果が出ています。
- 治療期間:68週間(約1年4か月)
- 体重減少率(平均):−14.9%(※プラセボ群は−2.4%)
- 体重減少量:−15.3kg(平均体重:104.8kg → 89.4kg)
- ウエスト周囲径の変化:-14.9%
この試験は約2,000人を対象に行われた大規模二重盲検試験であり、信頼性が非常に高いと評価されています。
2-2 【血圧・血糖・CRP(炎症)】
ウゴービは単に“痩せる薬”ではなく、代謝リスクの改善にも効果を示しています。
- 収縮期血圧(上の血圧):平均 −6.2mmHg
- 空腹時血糖値:平均 −11.3mg/dL
- CRP(C反応性蛋白):0.7 → 0.3mg/Lに改善
CRPの低下は慢性炎症の改善を示し、将来的な動脈硬化リスクの抑制にもつながると考えられます。
2-3 MACE(心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中)
Lincoff et al. (2023)の研究から、心血管リスクがある肥満者においてMACE(心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中)の初回発症までの期間を有意に延長したと報告されています。
プラセボ群と比較し、ウゴービ2.4mg群で20%軽減。
痩せるだけでなく命を守る薬としての信頼性も高まりつつあります。
観察期間:平均3年以上
- MACE(心血管死、心筋梗塞、脳卒中)リスク:−20%
- MACEが初めて起こるまでの時間を有意に延長
これは、「ただ痩せるだけでなく、命を守る効果がある」と言える重要な成果です。 FDAもこの結果を受けて、2024年にウゴービの適応を“肥満+心疾患リスク”にまで拡大しました。
3. 肥満治療薬 ウゴービの効果を最大化する使い方
「ウゴービを使えば必ず痩せる」…とは限りません。実は、同じ薬を使っても効果の出方には個人差があります。 このセクションでは、ウゴービの効果を最大限引き出すための生活習慣のコツや注意点を具体的にご紹介します。
3-1 食事内容と摂取タイミングの調整で効きやすくなる
ウゴービは、食欲を抑える作用がメインですが、何を食べるか・どう食べるかで効果が大きく変わります。
おすすめの食事の工夫:
- 高タンパク・低糖質の食事を意識する(筋肉量を維持しながら脂肪を落としやすくなる)
- 間食を減らし、よく噛んで食べる(満腹中枢が刺激されやすくなる)
- 夕食は軽めに(胃の動きが遅くなるため、夜に食べすぎると気持ち悪くなることがある)
「ウゴービを打ったから安心」ではなく、少しの意識の変化が薬の効果を最大限に引き出す鍵です。
3-2 運動と併用で筋肉を減らさず健康的に減量
体重は落ちたけれど、筋肉まで減ってしまったら代謝も落ちてリバウンドしやすくなります。 だからこそ大切なのが「軽い筋トレ」や「日常の活動量アップ」です。
具体的な運動の例:
- スクワットや腕立てなどの自重トレーニングを週2〜3回
- 買い物や通勤時に階段を使う
- ウォーキングや軽いストレッチでもOK
研究に出ていた患者も、薬だけでなくライフスタイルの見直しを同時に行ったことで高い効果を出しています。
3-3 医師と相談しておくべき副作用とその対処法
ウゴービは強力な薬である一方、副作用もあります。代表的なものは以下のとおりです:
- 吐き気・便秘・下痢(特に開始初期に出やすい)
- 倦怠感・頭痛・げっぷ・食欲不振
- まれに膵炎、胆石、視神経障害(NAION)などの重篤な副作用
副作用が出た場合は我慢せず、すぐに医師に相談することが大切です。 また、急激な腹痛、視界のかすみ、目の痛み、激しい嘔吐などがあればすぐに受診してください。
副作用を軽減するためには、開始時は少ない量から始めて、段階的に増やすことが推奨されています。
4. Q&A
肥満治療を検討中の方、すでに使っている方からよく寄せられる質問を取り上げ、科学的根拠をもとにわかりやすくお答えします。
いつから効果を実感できる?週単位で変化する?
ウゴービは週1回の注射型GLP-1薬で、徐々に体に慣らしていく用量調整が必要です。 そのため、効果が出始めるタイミングには個人差がありますが、多くの方は投与開始から4〜8週間後あたりで体重の減少を実感し始めます。
前述のとおり、68週(約1年4か月)で平均14.9%の体重減少が報告されており、ゆっくり確実に痩せていくタイプの治療薬です。 即効性よりも“安全に体質を変える”ことを重視した設計である点に注意が必要です。
一度やめたらリバウンドする?維持は可能?
はい、リバウンドする可能性はあります。 ウゴービを中止するとGLP-1の働きが止まり、自然と食欲が戻ってしまうため、体重が徐々に増えるケースも報告されています。
英国NICEのガイドラインでも、薬をやめたあとも約1年間は行動支援・生活指導を続けることが重要とされています。
ただし、食事や運動習慣を整えた人は体重を維持しやすいことも報告されており、「薬をやめたあとの過ごし方」がリバウンドを防ぐ最大のカギになります。
糖尿病がなくても使っていいの?誰が対象?
ウゴービは2型糖尿病がない方でも使用できる肥満治療薬です。 FDA(米国食品医薬品局)では、以下の条件の方に使用が認可されています:
- BMI30以上の肥満者
- または、BMI27以上かつ肥満に関連する疾患(高血圧、脂質異常、睡眠時無呼吸症候群など)がある方
つまり、「見た目のための美容目的」ではなく、医学的に“痩せるべき人”を対象とした治療薬なのです。 このため、日本でも医師の診察・判断に基づいて処方されることが原則です。
このように、ウゴービに関する疑問には、正しい知識と実績データに基づいた回答が用意されています。 気になることがあれば、自己判断せず、必ず医師や専門スタッフに相談することが安心と成功の第一歩です。
5. まとめ
ウゴービ(Wegovy)は、科学的に効果が証明されている医療用の肥満治療薬です。 STEP試験では約15%の体重減少、ウエスト−15cm、血圧や血糖・CRPの改善、さらには心血管イベント(MACE)を約20%減らすといったデータが報告されています。
ただし、ウゴービを“魔法の薬”と考えるのは危険です。 実際には、食事内容の見直し・軽い運動・副作用への注意・医師との連携など、いくつもの要素が重なってこそ、効果を最大限に発揮できます。
また、薬の効果は持続的ですが、使用をやめると食欲が戻り、リバウンドのリスクが高まることも事実です。 だからこそ、「やせるために薬を使う」のではなく、「体質を変えるためのパートナーとして活用する」という意識が大切です。
肥満症の方にとって痩せたい気持ちは、決して軽いものではありません。 その気持ちに寄り添いながら、正しい知識と行動で“失敗しないダイエット”を叶えること。 それが、ウゴービの効果を本当の意味で成功させる方法です。
大阪 布施で肥満治療の相談なら、私たちM&B美容皮フ科クリニックにお任せください。
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参考文献
- Lau, J., Bloch, P., Schäffer, L., Pettersson, I., Spetzler, J., Kofoed, J., Madsen, K., Knudsen, L.B. and McGuire, J., (2015) Discovery of the once-weekly glucagon-like peptide-1 (GLP-1) analogue semaglutide. Journal of Medicinal Chemistry, 58(18), pp.7370–7380. doi:10.1021/acs.jmedchem.5b00726.
- Lincoff, A.M., Buse, J.B., Lewis, J.B., de Lemos, J.A., Leiter, L.A., McGuire, D.K., Rydén, L., Katona, B., Abdelgadir, M., Ahmad, N., Radholm, K., Dawed, A.Y., Ali, S. and Gerstein, H.C., 2023. Semaglutide and cardiovascular outcomes in obesity without diabetes. New England Journal of Medicine, 389(24), pp.2221–2232. doi:10.1056/NEJMoa2307563.
- Wilding, J.P.H., Batterham, R.L., Calanna, S., Davies, M., Van Gaal, L.F., Lingvay, I., McGowan, B.M., Rosenstock, J., Tran, M.T., Wadden, T.A., Wharton, S. and Kushner, R.F., (2021) Once-weekly semaglutide in adults with overweight or obesity. The New England Journal of Medicine, 384(11), pp.989–1002. doi:10.1056/NEJMoa2032183.
- Rubino, D.M., Greenway, F.L., Khalid, U., O’Neil, P.M., Rosenstock, J., Sørrig, R., Petrone, M., Chouinard, L., Wadden, T.A. and Davies, M. (2021) Effect of weekly semaglutide on weight and cardiometabolic risk factors in adults with overweight or obesity: the STEP 1 trial. The Lancet, 397(10278), pp.971–984. doi:10.1016/S0140-6736(21)00213-0.
- U.S. Food and Drug Administration (FDA), (2024) SELECT trial summary: Wegovy (semaglutide) reduces cardiovascular events in patients with obesity and established cardiovascular disease. [online] Available at: https://www.fda.gov/ [Accessed 6 Aug. 2025].
- National Institute for Health and Care Excellence (NICE) (2023) Obesity: identification, assessment and management (NG146). [online] NICE. Available at: https://www.nice.org.uk/guidance/ng146 [Accessed 6 Aug. 2025].