リベルサスとマンジャロは、どちらも「GLP-1」という言葉でひとまとめに語られることが多い薬です。けれども実際には、有効成分も、作用する受容体も、使う回数も違います。そして、どちらも日本で承認されている効能は2型糖尿病だけです。
この記事では、両剤の電子添文(医薬品の公式な説明書)に書かれていることだけを使って、違い・効果の考え方・副作用・費用の4点を並べて整理します。当院でお出しできる用量と金額も、この記事の中に記載しています。
この記事は、リベルサス錠の電子添文(2026年5月改訂・第6版)、マンジャロ皮下注アテオスの電子添文(2026年9月改訂・第11版)、米国・欧州の公的情報にもとづいて作成しています。当院が痩身を目的として行うリベルサス・マンジャロの処方は、いずれも国内で承認されていない使い方(適応外使用)です。費用・治療期間・適応外使用に関する情報は、記事内の「リベルサス(セマグルチド)による自由診療について」および「マンジャロ(チルゼパチド)による自由診療について」に記載しています。必ずお読みください。
この記事の結論
- リベルサスは1日1回の飲み薬、マンジャロは週1回の皮下注射です。成分も違い、作用する受容体の数も違います。
- 日本で承認されている効能は、どちらも2型糖尿病だけです。痩身・美容を目的とした使用は、両剤とも承認されていません。
- この記事では「どちらがより体重が減るか」を数字で比べていません。その理由を第3節で説明します。
- リベルサスには毎朝30分の制約があります。飲み薬だから楽、とは限りません。
- 副作用はどちらも消化器の症状が中心ですが、現れ方と頻度区分は異なります。
- 費用は第6節に記載しています。すべて自由診療(保険適用外)です。
1. リベルサスとマンジャロの違い
まず、電子添文に書かれている事実だけを並べます。優劣の評価は入れていません。
| リベルサス | マンジャロ | |
|---|---|---|
| 薬の形 | 錠剤(飲み薬) | ペン型注入器による皮下注射 |
| 有効成分 | セマグルチド(遺伝子組換え) | チルゼパチド |
| 電子添文の薬効分類名 | 2型糖尿病治療剤 経口GLP-1受容体作動薬 | 持続性GIP/GLP-1受容体作動薬 |
| 作用する受容体 | GLP-1受容体 | GIP受容体とGLP-1受容体の2つ |
| 使う回数 | 1日1回(毎日) | 週1回(毎回同じ曜日) |
| 日本で承認されている効能 | 2型糖尿病 | 2型糖尿病 |
| 電子添文の用量 | 3mg → 7mg(維持用量) 効果不十分なら14mg | 2.5mg → 5mg(維持用量) 以降2.5mgずつ、最大15mg |
| 当院で扱う用量 | 3mg・7mg (14mgは扱っていません) | 2.5mg・5mg・7.5mg・10mg (12.5mg・15mgは扱っていません) |
| 保管 | 室温。吸湿性が強いため服用直前にシートから取り出します | 2〜8℃(冷蔵) |
「作用する受容体が2つあるほうが強い」と書かれた記事を見かけることがありますが、受容体の数と、ある人にとっての効き方は別の話です。ここでは構造の違いとして記載しています。
2. 承認されている効能は2型糖尿病だけ
電子添文の「4. 効能又は効果」の欄は、両剤ともまったく同じ一語です。
電子添文「4. 効能又は効果」
リベルサス錠:2型糖尿病(ノボ ノルディスク ファーマ, 2026a)
マンジャロ皮下注アテオス:2型糖尿病(日本イーライリリー, 2026)
つまり、痩身・ダイエット・美容を目的とした使用は、どちらも日本で承認されていません。当院でこの目的にお出しする場合は、いずれも適応外使用の自由診療になります。
同じ成分で体重に関する効能が承認されている薬は、別に存在します。セマグルチドではウゴービ皮下注が肥満症(および肝硬変を伴わない代謝機能障害関連脂肪肝炎)の効能で承認されており、適応にはBMIと合併症の条件がついています(ノボ ノルディスク ファーマ, 2026b)。チルゼパチドではゼップバウンド皮下注が肥満症の効能で承認されています。これらは美容・痩身を目的として使うことはできません。
ゼップバウンドとマンジャロは、どちらも同じチルゼパチドですが、承認されている効能も、使える医療機関の条件も違います。この違いはマンジャロとゼップバウンドの違いで整理しています。
3. 効果の大小を数字で比べない理由
この記事には、「リベルサスで平均○kg、マンジャロで平均○kg減った」といった数字を載せていません。理由は3つあります。
1つめ。当院は、リベルサス(飲み薬のセマグルチド)とマンジャロ(チルゼパチド)を直接比べた臨床試験の結果を確認していません。インターネット上で「マンジャロのほうが大きい」とする比較を見かけますが、その根拠として示されている試験の多くは注射のセマグルチドとの比較で、リベルサスを対象にしたものではありません。別の薬の比較結果を、リベルサスの話として使うことはできません。
2つめ。そうした数字はいずれも、2型糖尿病や肥満症の方を対象とした試験のものです。痩身を目的にご相談にみえる方と、試験に参加した方では前提が異なります。
3つめ。そもそも体重の減少は、両剤とも効能として承認されていません。電子添文で「体重減少」という語がどこに書かれているかを見ると、このことがはっきりします。
電子添文で「体重減少」が書かれている場所
リベルサス錠:「11.2 その他の副作用」の臨床検査の欄、0.5〜1%未満(ノボ ノルディスク ファーマ, 2026a)
マンジャロ皮下注アテオス:「11.2 その他の副作用」の臨床検査の欄、1〜5%未満(日本イーライリリー, 2026)
いずれも「効能又は効果」の欄ではなく、副作用の欄に記載されています。
マンジャロの電子添文には、これに関連してもう一つの記載があります。「過度の体重減少がみられた場合は、本剤の減量又は投与中止を考慮すること。投与開始時のBody Mass Index(BMI)が23kg/m2未満の患者での本剤の有効性及び安全性は検討されていない」(日本イーライリリー, 2026)。体重を減らすこと自体が目的として書かれているわけではない、ということです。
では何を比べればよいのか。続けられるかどうかです。以下の3つの節が、その材料になります。
チルゼパチドそのものが臨床試験で何を示したかは、チルゼパチドの効果と安全性にまとめています。
4. 飲み方・打ち方の違い
ここが実際にはいちばん大きな違いだと、当院では考えています。
リベルサス:1日1回、起床時の空腹時に
電子添文の「7. 用法及び用量に関連する注意」には、次のように書かれています。
リベルサスの服用条件(電子添文 7.1)
- 1日のうちの最初の食事または飲水の前に、空腹の状態で服用します
- 水はコップ約半分(約120mL以下)です
- 服用時および服用後少なくとも30分は、飲食および他の薬をのむことを避けます
- 割ったり、砕いたり、噛んだりしてはいけません
この薬は主に胃で吸収されるため、胃に内容物があると吸収が落ちます。つまり「起きてすぐ、少量の水で飲み、30分なにも口にしない」を毎朝365日続ける必要があります。朝にコーヒーを飲む方、出勤がぎりぎりの方、朝食が早い方には、この30分が現実的な壁になることがあります。
飲み忘れたときは、その日は飲まずに翌日に飲みます(電子添文 7.3)。用量は3mgから始め、4週間以上たってから7mgに上げます。
マンジャロ:週1回、曜日を決めて
ペン型の注入器を使い、おなか・太もも・上腕のいずれかに皮下注射します。注射する場所は毎回変えます(電子添文 14.2)。
- 毎回同じ曜日に打ちます(電子添文 7.1)
- 打ち忘れたときは、次の予定日まで3日(72時間)以上あれば気づいた時点で打ち、その後は元の曜日に戻します。3日未満なら打たずに次の予定日まで待ちます(電子添文 7.2)
- 胃腸の症状などで体に合わない場合は、減量するか、増量を先延ばしにします(電子添文 7.3)
用量は2.5mgから始め、4週間後に5mgへ。5mgで効果が十分でない場合は、4週間以上の間隔をあけて2.5mgずつ増やします。自分で注射することに抵抗がある方には、院内での注射(2,200円)もご用意しています。
| 生活のうえでの制約 | リベルサス | マンジャロ |
|---|---|---|
| 頻度 | 毎日 | 週1回 |
| 時間帯の指定 | あり(1日の最初の飲食の前) | なし(曜日のみ固定) |
| 服用・注射の前後の制限 | 水120mL以下、前後30分は飲食不可 | なし |
| 針を使うか | 使わない | 使う(院内での注射も可能) |
| 保管 | 室温 | 冷蔵(2〜8℃) |
| 旅行・外泊時 | 携帯しやすい | 保冷と曜日の管理が必要 |
5. 副作用の違い
最初にお読みください。以下の2つの表は、それぞれの電子添文の記載をそのまま並べたものです。頻度の区分が両剤で異なり(リベルサスは0.5〜1%未満の区分、マンジャロは1%未満の区分)、もとになった臨床試験も別です。したがって、2つの表の数字を直接引き算して「どちらが副作用が少ない」と判断することはできません。
重大な副作用(電子添文 11.1)
| リベルサス | マンジャロ |
|---|---|
| 低血糖(頻度不明) 急性膵炎(0.1%) 胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸(いずれも頻度不明) イレウス(頻度不明) |
低血糖(頻度不明) 急性膵炎(0.1%未満) 胆嚢炎(頻度不明)、胆管炎(0.1%未満)、胆汁うっ滞性黄疸(頻度不明) アナフィラキシー、血管性浮腫(いずれも頻度不明) イレウス(頻度不明) |
嘔吐をともなう持続的な激しい腹痛、高度の便秘や腹部の張りが続く、といった症状があるときは、使用を中止してご連絡ください。
その他の副作用(電子添文 11.2)
| リベルサス | 頻度 |
|---|---|
| 5%以上 | 悪心、下痢 |
| 1〜5%未満 | 便秘、嘔吐、腹部不快感、腹痛、消化不良、上腹部痛、腹部膨満、胃食道逆流性疾患、食欲減退、頭痛、糖尿病網膜症、リパーゼ増加 |
| 0.5〜1%未満 | 鼓腸、胃炎、おくび、浮動性めまい、味覚異常、疲労、無力症、体重減少、血中クレアチンホスホキナーゼ増加、アミラーゼ増加 |
| 頻度不明 | 過敏症(発疹、じん麻疹等)、異常感覚、心拍数増加、胆石症、胃排出遅延 |
| マンジャロ | 頻度 |
|---|---|
| 5%以上 | 悪心、嘔吐、下痢、便秘、腹痛、消化不良、食欲減退 |
| 1〜5%未満 | 腹部膨満、胃食道逆流性疾患、おくび、注射部位反応(紅斑、そう痒感、疼痛、腫脹等)、膵アミラーゼ増加、リパーゼ増加、体重減少、疲労 |
| 1%未満 | 鼓腸、心拍数増加、低血圧、血圧低下、胆石症、糖尿病網膜症、過敏症(湿疹、発疹、そう痒性皮疹等)、味覚不全、異常感覚 |
表を見比べて言えること。どちらも中心は消化器の症状です。リベルサスでは悪心と下痢が「5%以上」の区分にあり、マンジャロではこれに嘔吐・便秘・腹痛・消化不良・食欲減退が加わって7項目が同じ区分に並びます。一方で、注射部位反応はマンジャロにだけある項目で、胃炎・胃排出遅延はリベルサスにだけ記載があります。剤形の違いがそのまま出ている形です。
マンジャロ特有の消化器症状の出かたと対処については、マンジャロの副作用|吐き気・下痢で詳しく整理しています。
両剤に共通する注意点
どちらの電子添文にも、「15. その他の注意」に次の記載があります。
- 甲状腺について:動物実験で甲状腺C細胞の腫瘍の発生頻度が増えたという報告があり、甲状腺髄様癌の既往のある方、甲状腺髄様癌または多発性内分泌腫瘍症2型の家族歴がある方に対する安全性は確立していないとされています(ノボ ノルディスク ファーマ, 2026a/日本イーライリリー, 2026)。該当する方は必ず診察時にお伝えください。
- 目について:薬剤との因果関係は明らかではないものの、海外の観察研究で、非動脈炎性前部虚血性視神経症(NAION)の発現リスク上昇が報告されています(ノボ ノルディスク ファーマ, 2026a/日本イーライリリー, 2026)。
- 手術・内視鏡の予定があるとき:胃の内容物が残りやすくなることがあるため、全身麻酔や鎮静をともなう検査・手術の予定があるときは、事前に必ずお伝えください。
急性膵炎については、初期症状と、臨床試験で報告されている頻度をマンジャロと急性膵炎で詳しく整理しています。
6. 費用(自由診療・保険適用外)
当院のリベルサス・マンジャロの処方は、すべて自由診療です。健康保険は使えません。以下はいずれも税込の表示です。
| 用量 | 費用 |
|---|---|
| リベルサス 3mg | 11,000円/30錠(30日分) |
| リベルサス 7mg | 22,000円/30錠(30日分) |
| 用量 | 1本 | 4本まとめ買い | 8本まとめ買い | 12本まとめ買い |
|---|---|---|---|---|
| 2.5mg | 3,980円 | 14,400円 (3,600円/本) | 27,840円 (3,480円/本) | 39,000円 (3,250円/本) |
| 5mg | 6,980円 | 25,200円 (6,300円/本) | 47,840円 (5,980円/本) | 66,000円 (5,500円/本) |
| 7.5mg | 8,980円 | 33,200円 (8,300円/本) | 63,840円 (7,980円/本) | 87,000円 (7,250円/本) |
| 10mg | 12,980円 | 48,000円 (12,000円/本) | 91,840円 (11,480円/本) | 126,000円 (10,500円/本) |
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 初診料 | 3,300円(施術を受けていただく場合は無料) |
| 採血(ご希望の方のみ) | 4,400円 |
| 院内での注射 | 2,200円(マンジャロのみ) |
| オンライン診療の送料 | リベルサス 550円 マンジャロ 10本以下 1,980円/12本以上 3,000円 |
1か月あたりの目安。リベルサスは3mgで11,000円、7mgで22,000円です。マンジャロは1か月に4本として、2.5mgで14,400円、10mgで48,000円です。これに初診料・採血・院内での注射・送料が、必要に応じて加わります。用量別・本数別の価格は料金ページにも掲載しています。
7. どちらを選ぶか
ここまでの内容を、選ぶときの材料として整理します。どちらが優れているかという話ではなく、どちらがご自身の生活に収まるかという話です。
| こういう方は | 検討しやすいほう | 理由 |
|---|---|---|
| 針がどうしても苦手 | リベルサス | 注射がありません |
| 朝の30分の制約が守れない (朝食が早い、朝にコーヒーを飲む) | マンジャロ | リベルサスは服用後30分の飲食制限があります |
| 毎日の服薬を続ける自信がない | マンジャロ | 週1回、曜日を決めて使います |
| 出張・外泊が多い | リベルサス | マンジャロは冷蔵保管が必要です |
| 自分で注射する自信がない | どちらも可 | マンジャロは院内での注射(2,200円)にも対応しています |
| 胃の手術を受けたことがある | 要相談 | リベルサスは主に胃で吸収されるため、電子添文に他剤での治療を考慮する旨の記載があります |
| 甲状腺髄様癌の既往・家族歴、 多発性内分泌腫瘍症2型がある | 要相談 | 両剤とも安全性が確立していません |
そして、どちらも使わないほうがよい場合があります。マンジャロの電子添文には、開始時のBMIが23kg/m2未満の方での有効性と安全性は検討されていない旨が明記されています(日本イーライリリー, 2026)。診察では、ご希望だけでなく、こうした点も含めてご一緒に確認します。
8. よくあるご質問
リベルサスとマンジャロ、どちらが痩せますか?
注射が苦手です。リベルサスなら負担が軽いですか?
リベルサスとマンジャロを一緒に使えますか?
リベルサス14mgやマンジャロ15mgも処方してもらえますか?
健康保険は使えますか?
途中でもう一方に切り替えることはできますか?
まとめ
リベルサスとマンジャロは、有効成分も、作用する受容体も、使う回数も違う薬です。そして日本で承認されている効能は、どちらも2型糖尿病だけです。
どちらが効くかを数字で比べることは、この記事ではしていません。両剤を直接比べた試験にもとづいて言えることが限られるためです。代わりに、続けられるかどうかを決める材料──飲み方・打ち方の制約、副作用の出方、費用──を並べました。
毎朝30分なにも口にしない生活が続けられるのか、週1回の注射を自分で打てるのか。そこがいちばん大きな分かれ目になります。迷われている段階でもご相談いただけます。
リベルサス(セマグルチド)による自由診療について
当院が痩身を目的として行うリベルサスの処方は、国内で承認されていない使い方(適応外使用)です。ご検討の前に、以下を必ずお読みください。
治療の内容・期間・回数
1日1回、錠剤を1錠服用します。1日のうちの最初の食事または飲水の前に、空腹の状態でコップ約半分の水(約120mL以下)とともに服用し、服用時および服用後少なくとも30分は飲食および他の薬の経口摂取を避けます。割る・砕く・噛むことはできません(電子添文の用法及び用量に関連する注意)。3mgから始め、4週間以上投与したのち7mgへ増量します。電子添文では7mgを4週間以上投与しても効果不十分な場合に14mgへ増量できるとされていますが、当院でお出しする用量は3mg・7mgです。胃腸の症状などで体に合わない場合は、増量を先延ばしにしたり、中止したりします。3mgのまま続けていただく場合もあります。治療期間:あらかじめ定まった期間はありません。3mgから7mgへ増量する場合、7mgに達するまでに最短で4週間かかります。その後どのくらい続けるかに定めはなく、減った体重を保つには継続が必要になる場合があり、中止したあとに体重が戻ることがあります。続けるかどうかは、効果と副作用を確認しながら医師とご相談のうえ決めます。1回のお渡しは30錠(30日分)です。
費用(自由診療・保険適用外)
- リベルサス 3mg 11,000円/30錠(30日分)、7mg 22,000円/30錠(30日分)(税込)
- 初診料 3,300円(施術を受けていただく場合は無料)
- 採血(ご希望の方のみ)4,400円
- オンライン診療の送料 550円(目安)
1か月あたりのお会計はお薬代で11,000円(3mg)〜22,000円(7mg)です。これに上記の初診料・採血・送料が、必要に応じて加わります。価格は料金ページをご覧ください。
主なリスク・副作用
重大な副作用として、低血糖(頻度不明)、急性膵炎(0.1%)、胆嚢炎・胆管炎・胆汁うっ滞性黄疸(いずれも頻度不明)、イレウス(頻度不明)が報告されています。
その他の副作用として、悪心・下痢(5%以上)、便秘・嘔吐・腹部不快感・腹痛・消化不良・上腹部痛・腹部膨満・胃食道逆流性疾患・食欲減退・頭痛・糖尿病網膜症・リパーゼ増加(1〜5%未満)、鼓腸・胃炎・おくび・浮動性めまい・味覚異常・疲労・無力症・体重減少・血中クレアチンホスホキナーゼ増加・アミラーゼ増加(0.5〜1%未満)、過敏症・異常感覚・心拍数増加・胆石症・胃排出遅延(頻度不明)が報告されています(ノボ ノルディスク ファーマ, 2026a)。
また、動物実験にもとづき、甲状腺髄様癌の既往のある方および甲状腺髄様癌・多発性内分泌腫瘍症2型の家族歴のある方に対する安全性は確立していないとされています。海外の観察研究では、非動脈炎性前部虚血性視神経症(NAION)の発現リスク上昇が報告されています。
適応外使用に関する情報
未承認の使い方です。リベルサス(一般名:セマグルチド(遺伝子組換え))は2型糖尿病の治療薬として国内で承認されています。痩身・ダイエット目的での処方は国内で承認されていません。
入手経路。国内の医薬品卸売業者から、国内で承認された医薬品を仕入れています。個人輸入は行っていません。
国内の承認医薬品等。同一成分(セマグルチド)の肥満症治療薬として、ウゴービ皮下注が国内で承認されています(肥満症および肝硬変を伴わない代謝機能障害関連脂肪肝炎)。肥満症の適応にはBMIと合併する健康障害についての条件があり、美容・痩身目的では使用できません。ウゴービの承認条件は医薬品リスク管理計画を策定のうえ適切に実施することのみで、流通管理等の承認条件は課されていません(ノボ ノルディスク ファーマ, 2026b)。
諸外国の情報。リベルサスは米国で2019年9月20日に承認され(U.S. Food and Drug Administration, 2026a)、欧州で2020年4月3日に承認されています(European Medicines Agency, 2026)。いずれも効能は2型糖尿病に関するもので、いずれの国でも美容・痩身を目的とした効能は承認されておらず、重大なリスクが明らかになっていない可能性があります。米国の添付文書には、げっ歯類で甲状腺C細胞腫瘍が認められたことに基づく枠組み警告があり、髄様甲状腺がんの既往歴・家族歴のある方と多発性内分泌腫瘍症2型の方は使用できないとされています(U.S. Food and Drug Administration, 2026b)。
救済制度。承認された効能・効果と異なる目的での使用のため、重い副作用が生じても医薬品副作用被害救済制度の対象外です(医薬品医療機器総合機構, 2026)。
マンジャロ(チルゼパチド)による自由診療について
当院が痩身を目的として行うマンジャロの処方は、国内で承認されていない使い方(適応外使用)です。ご検討の前に、以下を必ずお読みください。
治療の内容・期間・回数
週1回(1か月あたり4回程度)、ご自身で皮下注射します(院内での注射も可能です)。2.5mgから始め、4週間投与したのち5mgへ増量します。5mgで効果が十分でない場合は、4週間以上の間隔をあけて2.5mgずつ増量することがあります(電子添文の用法及び用量)。胃腸の症状などで体に合わない場合は、減量したり、増量を先延ばしにしたりします。2.5mgのまま続けていただく場合もあります。当院でお出しする用量は2.5mg・5mg・7.5mg・10mgです。治療期間:あらかじめ定まった期間はありません。2.5mgから増量していく場合、当院で扱う最大量の10mgに達するまでに最短で12週間かかります(4週間ごとに2.5mgずつ増量した場合)。その後どのくらい続けるかに定めはなく、減った体重を保つには継続が必要になる場合があり、中止したあとに体重が戻ることがあります。続けるかどうかは、効果と副作用を確認しながら医師とご相談のうえ決めます。
費用(自由診療・保険適用外)
- マンジャロ 1本 3,250円〜12,980円(税込/用量とご購入本数により異なります)
- 初診料 3,300円(施術を受けていただく場合は無料)
- 採血(ご希望の方のみ)4,400円/院内での注射 2,200円
- オンライン診療の送料 10本以下 1,980円/12本以上 3,000円(目安)
1回のお会計はお薬代で3,980円(2.5mgを1本)〜126,000円(10mgを12本まとめて)です。これに上記の初診料・採血・院内での注射・送料が、必要に応じて加わります。用量別・本数別の価格は料金ページをご覧ください。
適応外使用に関する情報
未承認の使い方です。マンジャロ(一般名:チルゼパチド)は2型糖尿病の治療薬として国内で承認されています。痩身・ダイエット目的での処方は国内で承認されていません。
入手経路。国内の医薬品卸売業者から、国内で承認された医薬品を仕入れています。個人輸入は行っていません。
国内の承認医薬品等。同一成分(チルゼパチド)の肥満症治療薬が国内で承認されています。使用できる医療機関・対象者に要件があり、美容・痩身目的では使用できません。
諸外国の情報。チルゼパチド製剤は米国(体重管理の製剤は2023年11月8日承認)および欧州(2022年9月15日承認、体重管理の効能は2023年12月11日追加)でも承認されていますが、いずれの国でも美容・痩身を目的とした効能は承認されておらず、重大なリスクが明らかになっていない可能性があります。米国の添付文書には、ラットで甲状腺C細胞腫瘍が認められたことに基づく枠組み警告があり、髄様甲状腺がんの既往歴・家族歴のある方と多発性内分泌腫瘍症2型の方は使用できないとされています。
救済制度。承認された効能・効果と異なる目的での使用のため、重い副作用が生じても医薬品副作用被害救済制度の対象外です。
M&B美容皮フ科クリニック
当院では、医師の診察のうえでリベルサス(セマグルチド)およびマンジャロ(チルゼパチド)の処方を行っています。痩身を目的とした使用は、いずれも適応外使用です。費用・治療期間・適応外使用に関する情報については、この記事内の「リベルサス(セマグルチド)による自由診療について」および「マンジャロ(チルゼパチド)による自由診療について」をご確認ください。どちらが向いているか迷われている段階でも、お気軽にご相談ください。
コース契約なし・完全都度払い制/オンライン診療にも対応しています
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参考文献
- European Medicines Agency (2026) Rybelsus (semaglutide) — European public assessment report. Authorisation date: 03/04/2020. Available at: https://www.ema.europa.eu/en/medicines/human/EPAR/rybelsus (Accessed: 1 October 2026).
- U.S. Food and Drug Administration (2026a) Drugs@FDA: RYBELSUS (semaglutide), NDA 213051. Original approval: 20 September 2019. Available at: https://www.accessdata.fda.gov/scripts/cder/daf/index.cfm?event=overview.process&ApplNo=213051 (Accessed: 1 October 2026).
- U.S. Food and Drug Administration (2026b) RYBELSUS (semaglutide) tablets, for oral use — Highlights of Prescribing Information, effective 30 January 2026. Available at: https://dailymed.nlm.nih.gov/dailymed/drugInfo.cfm?setid=27f15fac-7d98-4114-a2ec-92494a91da98 (Accessed: 1 October 2026).
- ノボ ノルディスク ファーマ (2026a) 『リベルサス錠3mg/リベルサス錠7mg/リベルサス錠14mg 電子添文(2026年5月改訂・第6版)』. 日本標準商品分類番号 872499. Available at: https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/620023_2499014F1021_1_07 (Accessed: 1 October 2026).
- ノボ ノルディスク ファーマ (2026b) 『ウゴービ皮下注0.25mg SD ほか 電子添文(2026年6月改訂・第7版)』. 日本標準商品分類番号 872499. Available at: https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/620023_2499418G5023_1_07 (Accessed: 1 October 2026).
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- 日本イーライリリー (2026) 『マンジャロ皮下注2.5mgアテオス ほか 電子添文(2026年9月改訂・第11版)』. 日本標準商品分類番号 872499. Available at: https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/530471_2499422G1024_1_11 (Accessed: 1 October 2026).
